にんまりして、後味はほろ苦い。今年も恒例の第一生命「サラリーマン川柳」の入選作100句が発表された。昭和の終わりから平成へと時々の世相を映し、暮らしの一こまを軽妙に詠んできた▼もともとサラリーマンが主役で、働き過ぎを嘆き、IT化の波に苦戦する中高年らの悲哀が人々の共感を呼んできた。ところが近年、脇役?を演じる妻たちの活躍が目立つ。実に手ごわい▼<ジュエリーを平成最後とねだる妻><メルカリで妻が売るのは俺の物><半端ない妻の小言は容赦ない><ためている俺はストレス妻は金>―妻たちが主役とも言える秀作が2割近い。わが家に安らぎを求めながらも、肩身の狭い夫の姿が浮かび上がる▼世界経済フォーラムの最新版ジェンダーギャップ(男女格差)指数で、日本は149カ国中110位。先進国では断トツ最下位だ。でも家庭内では政府が掲げる「女性活躍」を達成済みか▼きょうは「愛妻の日」。1月を「I(あい)」、31日を「さい」とかけ、日本愛妻家協会が2006年から「妻という最も身近な赤の他人を大切にする人が増えると、世界はもう少し豊かで平和になる」と提唱してきた▼協会は「家庭寒冷化現象」を憂い、温暖化を呼び掛ける。ゆめゆめ<コインより仮想に近い夫婦仲>とならぬようご用心を。