部活顧問の処分書。「不適切かつ不合理な指導」などの言葉が並ぶ(※画像の一部を加工しています)

部活顧問の処分書。「不適切かつ不合理な指導」などの言葉が並ぶ(※画像の一部を加工しています)

 京都市立中学校の元男子生徒に暴言などを繰り返し、不登校になった後も適切に対応しなかったとして、市教育委員会が当時の部活動顧問の教諭や校長ら3人を3月に処分していたことが14日分かった。生徒は自殺しようとするほど追い詰められ、保護者は何度も学校に助けを求めたが教員らは誠実に対応しなかった。市教委が調査を基に処分を下したのは、問題が表面化してから約4年後だった。

 顧問(44)が教育長厳重文書訓戒、校長(60)が教育長文書訓戒、学年主任(51)が指導部長文書訓戒。いずれも男性で、処分は懲戒ではない。

 市教委の調査報告書や説明によると、顧問は2015年から男子生徒を部活動で指導し「やめろ」「はよしろぼけ」などの暴言を繰り返した。男子生徒が2年生の時の16年5月には、生徒間トラブルがあった際に加害者と思い込み、保護者を学校に呼び出した。直後に男子生徒は「(顧問は)嫌なことばかりする」と言って自宅2階から飛び降りようとし、顧問は母親からその状況の訴えを受けても、学年主任に報告しただけで特に対応しなかった。男子生徒は7月から不登校になった。

 校長は保護者からの面談の申し入れを受けて12月に男子生徒が飛び降りようとしたことを知ったが、その後の対応も担任任せにするなど組織的に問題を解決しようとしなかった。学年主任は飛び降りの件を管理職に報告せず、登校復帰に向けて学年をまとめる職務を怠った。

 男子生徒が3年生だった17年11月に、不登校は顧問の指導が関係しているとして市教委の担当者同席で謝罪会が行われた。しかし原因究明が不十分で保護者が納得しなかったため、市教委は男子生徒の卒業後の18年4月から約1年かけて関係者に聞き取りを実施。顧問の暴言や校長らの不誠実な対応があったと結論付け、処分を決めた。

 母親は「どうして先生たちは一度も、息子に歩み寄ろうとしてくれなかったのか。憤りの気持ちでいっぱいだ」と話す。