3月以降、公演中止が続く南座(京都市東山区)

3月以降、公演中止が続く南座(京都市東山区)

南座の回り舞台や「せり」にも乗ることができる(2013年)

南座の回り舞台や「せり」にも乗ることができる(2013年)

 新型コロナウイルスの影響のため3月以降、公演中止が続いている京都・南座(京都市東山区)が再始動している。当初予定していた「坂東玉三郎 特別公演」は中止となったが、花道や舞台の上に一般の来場者が立つことのできる「舞台体験ツアー」を企画。役者気分になって、ひのき舞台から客席を「絶景かな」と眺めることができ、記念写真や動画の撮影もできる。

 南座は、3月に開催予定だった梅原猛原作「スーパー歌舞伎Ⅱ(セカンド) 新版オグリ」をはじめ、「都をどり」(4月)、中村獅童と初音ミクの「超歌舞伎」(6月)など公演の中止が続いた。今のところ、藤山直美や松竹新喜劇の面々が出演予定だった9月の「藤山寛美歿後(ぼつご)三十年 喜劇特別公演」までの公演の中止を決めている。


 8月の舞台体験ツアーは「マスク着用や館内の消毒などの感染予防策を徹底しながら、まず地元・京都の方を中心に南座に親しんでもらいたい」(藤田孝支配人)と企画。一般来場者にツアー形式で舞台に上がってもらう試みは、2012年5月に初開催。好評を受けて15年まで年2回ほど限定開催していたが、3年がかりの改修を終えて18年に新開場した南座での開催は初となる。


 ツアーは、8月1~31日(火曜と水曜は休み)。午前11時から午後4時まで1時間おきに計6回、毎回約40人に限定して一定の距離を守りながら案内する。


 参加者は、京で発祥した歌舞伎や南座の歴史などの解説を聞いた後、揚げ幕から花道を通って舞台へ。丸い形から「盆」と呼ばれる歌舞伎特有の回り舞台(直径13メートル)や、舞台の一部が上下する「せり」にも乗ることができる。また、スタッフが緞帳(どんちょう)を上げ下げしたり、暗闇から一気に照明を点灯する“演出”も交えることで、役者になった気分で舞台に立てるという。


 南座は、江戸時代初期の元和年間(1615~1624年)にルーツを持つ日本最古の劇場。現在の建物は1929(昭和4)年に建てられ、国の登録有形文化財になっている。
ツアー期間中は、師走の顔見世で劇場正面を彩る「まねき看板」や、大正時代の南座の瓦なども館内に展示する。


 入場料は1200円。「南座は初めてという人も、ぜひ足を運んでもらえたら。夏休み中の子ども連れも歓迎です」としている。

 前売り券はチケットホン松竹0570(000)489などで発売。定員に余裕があれば当日券も発売する。