京都の夏を代表する味覚のハモ。コロナ禍で水揚げ量が減少している

京都の夏を代表する味覚のハモ。コロナ禍で水揚げ量が減少している

鮮魚店「山定商店」のハモカツサンド(京都市下京区)

鮮魚店「山定商店」のハモカツサンド(京都市下京区)

 新型コロナウイルスの影響で、京都の夏の風物詩であるハモの水揚げ量が減少している。「鱧(はも)祭」とも称される祇園祭も今年は神輿渡御と山鉾巡行の中止が決定。京都人がこよなく愛する味覚にもコロナ禍が影を落としている。

 ハモの日本一の取扱数量を誇るという京都市中央卸売市場(下京区)での6月20日~7月6日の取扱数量は、前年同期比37・1%減だった。旅館やホテルの集客力が低下している現状を反映しているとみられる。入荷が減った反動で平均単価は前年から21・6%上がった。

 目利きもうなる妙味の徳島県産ハモをPRするため、同市場で毎年夏に開催される「活ハモまつり」も今年はコロナ禍で中止を余儀なくされた。

 産地として京都と縁の深い兵庫県の淡路島にも影響が及ぶ。祇園祭に合わせて八坂神社(東山区)に地元の観光協会を介してハモを奉納している同県南あわじ市の沼島漁業協同組合は「今年は漁獲自体は悪くないが、祭りもなく例年のような消費量は期待できない」と残念がる。

 京都市下京区の鮮魚店「山定商店」の山田伸之社長によると、京都府からの休業要請が解除された6月から料理屋からハモの引き合いが戻りつつあるが、まだ例年の半分以下という。通常なら祇園祭の頃に需要のピークを迎えるが、今年は「山」のない状態が続く。

 ハモ好きの京都人にとって寂しい状況だが、逆風にさらされるハモの消費を促そうと、同店では「ハモカツサンド」と「ハモカツ」を期間限定でテークアウト販売中。山田社長は「活用の幅が広いハモは京都の夏の料理にやはり欠かせない。あっさりとした白身とカツのさっくり感を楽しんでほしい」と話している。