疫病退散を願い、献茶する千宗左家元(京都市東山区・八坂神社)

疫病退散を願い、献茶する千宗左家元(京都市東山区・八坂神社)

 祇園祭献茶式が16日、京都市東山区の八坂神社で営まれた。茶道表千家の千宗左家元が、神前に2碗を献じ、新型コロナウイルスの事態収束を祈った。

 献茶式は祭りの無事と世の中の平安を願い、第2次世界大戦中の1944年、表千家十三代即中斎が始めた記録が残る。以来、毎年この日に表千家と裏千家の両家元が隔年で行い、境内や周辺には、茶席も設けられてきた。

 コロナ禍の今年は、一般参列者を迎えず、神前での献茶式のみが行われた。千家元が、神社のご神紋が施された道具類を用いて、厳かにお点前。はりつめた空気の中で、金銀の茶碗でそれぞれ濃茶と薄茶を献じ、静かな祈りをささげた。

 お点前中には、境内の一角で長刀鉾の囃子方が祇園囃子を演奏、例年の祭りのにぎわいも添えた。