7月14日 ビリー・ザ・キッド
 ガンマンと言えば? ワイアット・アープ、シェーン、ジャンゴ…実在・架空問わず西部劇好きにはひいきがある。私は実在のビリー・ザ・キッド。21人を殺し21歳で死んだ左利き…という伝説のアウトローです。拳銃はコルトのリボルバー。私の旧友たちはコルトの名に弱い。お祭りで買った火薬の銃でパンパン撃ち合ったものです。ビリーが保安官パット・ギャレットに撃たれた無念の日が1881年の本日。映画化作品数多し。

7月15日 ファミコン現る
 1983年の本日、任天堂のファミリーコンピュータ、通称「ファミコン」が登場。ゲームセンターでインベーダーゲームやパックマンに大量の百円玉を吸い取られていた青少年(私とか)に新たな地平を開いた、家に置くゲーム機です。2年後に発売された「スーパーマリオブラザーズ」は大ヒット。以前イタリアに行った時、口ひげ男子に「マリオ」と言ったら「シュペール マリオ!」と喜んだ。かの地でも人気なのでした。

7月16日 グレムリンとフィービー
 本日が誕生日のフィービー・ケイツ。1980年代、ブルック・シールズと共に人気を博した女優です。代表作の一つが「グレムリン」で、84年スピルバーグが製作したヒット映画。チャイナタウンで入手した謎のかわいい生き物に水をかけたら、悪い小鬼に早変わり。今も人形は人気です。このコミカルなホラーで輝く彼女。フィギュアのような肢体、黒髪、オリエンタルな顔立ち、くりくりまなこが本作に永遠の命を与えました。

7月17日 ニャロメ
 子どもに猫の絵を描くと、ニャロメになってしまいます。私の小学校時代のヒーローは星飛雄馬でもタイガーマスクでもなく、口の悪い、直立二足歩行、人間にかなわぬ恋をする猫でした。赤塚不二夫が1967年「少年サンデー」で連載開始した「もーれつア太郎」の脇役が大人気に。原作では本日、ア太郎やデコッ八、ココロのボスたちに誕生を祝ってもらい「うれしいニャー‼」と涙を流す。人情味あるギャグマンガなのです。

7月18日 アニメに敬意を
 京都アニメーション放火殺人事件から本日でちょうど1年がたちます。アニメはほぼすべてが屋内、机上で製作される。閉じられたその部屋では途方もない人数、予算、時間、そして作り手の深い情熱が必要となります。先代から次代へ地道に真面目につなげられて、日本が世界に誇れるまで成長したこの文化に改めて敬意を表するとともに、道半ばで散ってしまった多くの命、才能、無くした未来を惜しみ、哀悼の念をささげます。

7月19日 サイボーグ009
 一昨年ヨウジヤマモトのブティックで目に飛び込んだのが「サイボーグ009」のニットでした。ああヨウジさんもファンなのか、と喜ぶ。日露米仏独…国籍のばらばらな9人の戦士が協力し合って強大な悪と戦う姿に地球の未来への希望を抱いた。001はイワン、003はフランソワーズ(超美女!)、009が島村ジョーなんて必須の知識です。原作は石ノ森章太郎、1964年の本日「少年キング」で連載開始。

 

~うわ、くさ!!~

 

<文 澤田康彦 絵・題字 小池アミイゴ>

 洗濯物がたまりにたまっています。

 「幸せは、洗濯ものが乾くこと」。5月のコラムでそう書きましたが、してみると今は不幸な状態にあるわけだ。

 ともかく乾きません。失敗すると臭くなる。化繊のTシャツなどはまだよしとして木綿系や厚手の服はうかつに洗えない。例えばヨウジヤマモトの「サイボーグ009」のニットに雑巾臭を醸成させるわけにはいかない。

 そう。立派な値段でしたが、思いきって買ったやつです。派手な絵柄の物ではなく9人の戦士がシルエットで並んでいるシックな1着を選んだ。どうだ! と息子に自慢すると「森?」「虫?」。がっかりです。息子のみならず、いまだ誰にも009が分かってもらえません。

 ついでに書くと、ぼくはコムデギャルソンの「イエロー・サブマリン」Tシャツも3種買い込んで、「どう?」と鼻息荒く妻に見せたところ、「うーんビートルズが好きな人なんやなあと思う」としょうもない感想。アニメでも音楽でも、自分の愛するキャラものやコラボもの(ぼくらの友)は、こちらとあちらで大きな温度差があることは留意しとかなあきませんね。「それ何?」なんて聞いてくれる人、どこかにおらぬか?

 って話はさておき、そういう大事なウエア類も手洗いできぬままたまってきて焦ります。衣類以上にまずはタオルが大変。どんどん替えて底を尽きそうです。基本がぬれている物なので、放っておくわけにもいかず、外は豪雨だけれど、一気に洗濯することにしました。春にドラム式洗濯機が壊れて縦型に替えたため乾燥機がなく部屋干しです。念入りに脱水し、一室を閉め切り、色とりどりのタオルを干す。エアコンに除湿器、扇風機も2台加勢させ壮観。何かの工場のようだ。

 数時間後―。部屋に入ると、「むん」というにおいが鼻につく。ありゃまあ雑巾臭! トホホのホです。数枚が乾燥失敗と見た。

 暇そうな娘を呼び、嗅いでチェック、仕分けする作業を頼みました。くんくん…「うわ、くさ‼」。1枚目で当たったらしく、彼女はもう仕事中止。何で? と聞くと、「最初のが臭すぎて鼻が死んだ」とのことでした。

 つくづくイヤな季節です。(編集者)

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澤田康彦 さわだ・やすひこ 1957年生まれ。編集者・エッセイスト
小池アミイゴ こいけ・あみいご 1962年生まれ。イラストレーター