フェースシールドをつけて合唱練習をする西京極中の音楽部員たち(京都市右京区)

フェースシールドをつけて合唱練習をする西京極中の音楽部員たち(京都市右京区)

全国コンクール中止後も練習を続ける洛南高吹奏楽部。パート練習では従来よりも間隔を空けている(京都市南区)

全国コンクール中止後も練習を続ける洛南高吹奏楽部。パート練習では従来よりも間隔を空けている(京都市南区)

 新型コロナウイルスの影響で部活動に励む中高生の成果を発表する大会が次々となくなった。「スポーツだけでなく、文化活動にもスポットを当ててほしい」。そんな投稿が京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」のLINE(ライン)に寄せられた。部活動が再開した京都や滋賀の中学高校を訪ねると、生徒たちは無念さを抱えつつ、ひたむきに練習を続けていた。

■全国大会中止 「止まっている場合じゃない」

 京都府吹奏楽コンクールで56年連続金賞の洛南高(京都市南区)。目標だった「全日本吹奏楽コンクール」に向け、部員は休校中も自宅で練習を続けた。だが5月上旬に全国大会が中止になり、予選の関西、京都府のコンクールもなくなった。部長の3年小野拓哉さん(17)は「3年間の集大成。喪失感があった」と打ち明ける。

 立ち直るきっかけになったのは、部活動の仲間と家族や友人ら応援してくれる人の存在。「演奏を楽しみにしている人がたくさんいて最後まで頑張ろうと思った」と、副部長の3年古沢奎那(けいな)さん(18)。休校期間中も「自分の楽器に向き合えた」と話す。

 部活動は再開したが制限は続く。練習中は部室のドアは開けたままで、楽器別の練習でも互いに距離を取る。11月の定期演奏会を新たな目標に見据え、小野さんは「応援してくれる人の気持ちを考えると、止まっている場合じゃない」と前を向く。

 合唱では全国の小中高生で日本一を競う「NHK全国学校音楽コンクール」が中止になった。西京極中(右京区)の音楽部は昨年の府コンクールの中学部門で金賞。3年中大路由逢(ゆあ)さん(14)は「最後のコンクールを楽しみにしていた。いろんな人に歌で気持ちを届けたかった」と残念がる。

 部活動の練習では今も飛沫(ひまつ)防止のためフェースシールドを着用。それでも部長の3年臼井爽代子さん(14)は「今こうして仲間と歌えて幸せ。コンクールだけのためにやる音楽じゃなく、一緒にいて歌うことに意味がある」と強調する。

 文化系の大会は吹奏楽や合唱のコンクールのほか、近江神宮での小倉百人一首競技かるた全国高校選手権大会も中止に。「文化部のインターハイ」と呼ばれる全国高校総合文化祭も高知で予定されていたがオンライン開催となった。