炭火で香ばしく焼き上げられたウナギ(21日午前10時3分、京都市中京区・のとよ)

炭火で香ばしく焼き上げられたウナギ(21日午前10時3分、京都市中京区・のとよ)

 「土用の丑(うし)の日」の21日、香ばしい香りのウナギのかば焼きが京都や滋賀の小売店にずらりと並んだ。今年は新型コロナウイルスの影響による「巣ごもり」で、家庭に持ち帰って食べる需要が拡大。ウナギの稚魚が豊漁で価格も下落傾向にあり、各店は販売に力を入れている。

 京都市中京区・錦市場の川魚専門店「のとよ」では昨年並みの約1千匹を用意。午前4時から火をおこし、長年継ぎ足して使う秘伝のタレをウナギにかけて炭火であぶると、ジュージューと音がたち食欲をそそる香りが店内にあふれた。
 同店もコロナ禍で客数減に直面するが、三田冨佐雄社長は「京都人は土用の丑の日にウナギを食べるしきたりを守るので、コロナの影響はほとんどないと思う」と胸をなで下ろす。
 今年はニホンウナギの稚魚「シラスウナギ」が豊漁のため、取引価格は下落傾向にある。「フレンドマート」などを運営するスーパー大手の平和堂(彦根市)は、かば焼きの主力の鹿児島県産を昨年より2割値下げした2139円で売り出す。うな重やすしを含めた関連商品の売り上げで前年比2割増を目指す。「コロナ禍で外食が減っている分、自宅での需要は伸びるはず」(広報)とみる。
 ライフコーポレーション(大阪市)も、ウナギの価格を前年から1割前後下げ、近畿圏の店舗で前年比15%増の売り上げ目標を掲げる。