京都市内で数が増えているクマゼミ(京都市内)

京都市内で数が増えているクマゼミ(京都市内)

 梅雨の中休み。京都市内でも、ようやくセミが本格的に鳴き出した。夏らしくなったと思う半面、早朝からのけたたましい鳴き声で目が覚め、思わず「うるさいなあ」と、ぼやく人も多いのでは。その鳴き声が、アブラゼミからクマゼミに変わったのはいつからだったろうか。

 子どものころ、クマゼミは大きくて、透き通った羽もかっこよくて、捕まえると友達に自慢できた。数も少なく機敏で、捕まえようと網を手に近寄ると、すぐに気づかれて逃げられた。結局、虫かごには素手で捕まえられるアブラゼミばかり。持ち帰ると、母に怒鳴られた思い出が残っている。
 今の自宅に移り住んだ約25年前、小さな庭にはアブラゼミが圧倒的に多かったが、数年前から一気にクマゼミに変わってしまった。周囲の家や公園、社寺や小学校など樹木の多い場所でもクマゼミの鳴き声が一番に大きく聞こえる。
 クマゼミの台頭は、温暖化や都市のヒートアイランドが原因ともいわれる。アブラゼミは多湿を好むが、気温が高くなり、土が乾燥して硬いと育ちにくくなるようだ。
 先日、自宅近くのマンション周囲の植え込みで、複数の低学年の児童が虫取りを楽しんでいた。かごの中からクマゼミの大きな鳴き声が聞こえ、「逃がしたらあかんで」と話す姿は、子どものころの自分の姿を見ているようで懐かしかった。
 ただ、生息数で圧倒するクマゼミは動きが緩慢になってしまったのか、子どもでも容易に捕まえられるようで昔のアブラゼミのように少し色あせて見えた。