「Go To トラベル」事業の説明会に聞き入る京都府内の旅行業者ら(京都市下京区・京都経済センター)

「Go To トラベル」事業の説明会に聞き入る京都府内の旅行業者ら(京都市下京区・京都経済センター)

 新型コロナウイルスで打撃を受けた観光業界を支援する「Go To トラベル」事業がスタートした22日、京都市でも宿泊施設や飲食店などが期待と不安を抱えながら旅行者の受け入れ準備を進めた。キャンペーンを巡って二転三転した政府方針に対しては事業者から困惑の声が広がった。

 「老人会の旅行は取り扱っていいのか」「ツアー中の食事で個別に注文した飲み物代は割引対象か」

 京都府旅行業協会が同日に京都経済センター(下京区)で独自に開いた「Go To」事業の説明会。ウェブ視聴を含め、旅行業者約100人が参加して次々に質問を投げ掛けた。キャンペーンが始まったのにもかかわらず、事業者が内容の把握に手こずる異常事態に、同協会の北澤孝之会長は「詳しく説明したいが、はっきりしない点も多い」と苦渋の表情を浮かべた。国の正式な説明会は大阪で25日に開かれるという。

 感染の再拡大でキャンペーン実施への異論が渦巻く中、国は東京発着の旅行の除外を決定。高齢者や若者の利用も控えるよう呼び掛けた。法人旅行を主力とするヤサカ観光旅行センター(中京区)の加藤正敏所長は「間違いなく業界の追い風になる。だが制度が定まりきらない中で始まり、お客さんに迷惑をかけないかが心配だ」とこぼす。

 一方、需要の消失に苦しんできた宿泊施設は、客足が徐々に回復している。中京区の旅館は23、24日の宿泊予約が満室近くに達した。担当者は「関西圏からの利用が多いが、8月の予約はまだ少ない。感染の動向を見極めている人が多い」とみる。

 「Go To」を機に、乗車定員を絞った運行を見直す交通事業者も。トロッコ列車を運行する嵯峨野観光鉄道(右京区)は、定員半減措置を23日から通常に戻す。京阪バス(南区)の定期観光バスも、2人席に1人しか座れないようにしていた運用を同日から取りやめる。ともにマスク着用や車内の消毒など対策を徹底し、観光客の取り込みを図る。