スペースALS-Dのイベントで、車椅子に乗って由良部さん(右)のダンスに参加する甲谷さん=京都市北区

スペースALS-Dのイベントで、車椅子に乗って由良部さん(右)のダンスに参加する甲谷さん=京都市北区

 進行性の神経難病患者、甲谷匡賛さん(55)が独居生活を送る「スペースALS-D」(京都市北区紫野南舟岡町)が5周年を迎え、22、23日の両日、記念のダンス公演を行う。病気の症状で声や体の動きを失っていく甲谷さんに、介護者として向き合ってきたダンサーたちが、生きること、体を動かすことについて感じたことを表現する。

 甲谷さんは約10年前、全身の随意的運動が失われるALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断された。長く入院生活を送ってきたが、友人の舞踏家由良部正美さん(54)らを中心に介護体制を立ち上げ、独居生活に踏み出した。現在は、「○」と「×」の文字盤でヘルパーと意思疎通をはかりながら生活している。

 公演の題は「ALSというダンスを踊っているんだ」で、甲谷さんがかつて発した言葉から取った。ダンサーで、甲谷さんのヘルパーでもある由良部さん、高木貴久恵さん、坂田可織さんの3人が出演する。由良部さんは「甲谷さんの内側にある声や動きが、自分の踊りにも影響を与えた。介護を通じて学んだことを伝えたい」と話している。

 また関連企画として、甲谷さんが発症後、わずかに動く左手でパソコンを操作して制作した絵画の展示会も、京都市下京区高倉通仏光寺下ルの大善院ギャラリー「おてらハウス」で16日まで開かれている。