インフルエンザの予防接種。新型コロナウイルスの感染拡大で、接種率の向上が期待されている

インフルエンザの予防接種。新型コロナウイルスの感染拡大で、接種率の向上が期待されている

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、京都府の乙訓地域でインフルエンザの予防接種率を上げようとする動きが出ている。コロナ感染症との見分けがつきにくいインフルエンザの患者を少なくし、医療機関や患者の混乱を防ぐのが目的だ。各自治体と乙訓医師会は、公費負担がある高齢者の接種の開始時期を早める検討も始めた。

 一般的なインフルエンザの検査では、医師が鼻やのどの奥を綿棒でぬぐって検体を採取する。通常、医療機関側に特別な準備は必要ないが、今冬は、患者に新型コロナウイルスの感染者が含まれる可能性も想定すると、防護服の確保などが必要となる。一方、そのような検査態勢を地域の各医療機関が十分に整えるのは実際には難しいという。

 このため、インフルエンザの患者を少しでも減らそうと、乙訓医師会は乙訓2市1町の担当者と対策を協議。公費助成がある65歳以上の接種の開始時期について、毎年11月1日だったのを約2週間早める方向で調整している。インフルエンザの予防接種に努力義務はないが、乙訓地域では毎年50%前後で推移している高齢者の接種率向上が期待されている。

 同医師会の斉ノ内良平会長は「もし今冬にインフルエンザが大流行すると、新型コロナとの区別で医療現場が混乱することも予想される。高齢者以外も、できるだけ多くの人にインフルエンザの予防接種を受けてもらいたい」と話している。