京都駅に着いた山本容疑者(23日午後2時22分、京都市下京区)

京都駅に着いた山本容疑者(23日午後2時22分、京都市下京区)

大久保容疑者が経営するクリニックを家宅捜索し、押収品を運ぶ捜査員(23日午前11時25分、宮城県内)

大久保容疑者が経営するクリニックを家宅捜索し、押収品を運ぶ捜査員(23日午前11時25分、宮城県内)

 全身の筋肉が動かなくなっていく神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症した京都市の女性から頼まれ、薬物を投与して殺害したとして、京都府警捜査1課などは23日、嘱託殺人の疑いで、呼吸器内科医の大久保愉一容疑者(42)=仙台市=と、医師の山本直樹容疑者(43)=東京都=を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。

 患者を「安楽死」させたとして医師が逮捕、または書類送検されるのは、2008年に富山県射水市の射水市民病院の元外科部長が殺人容疑で書類送検(嫌疑不十分で不起訴)されて以来、12年ぶり。

 捜査関係者によると、大久保、山本両容疑者は被害女性の担当医ではなく、会員制交流サイト(SNS)を介して知り合い、直接の面識はなかったとみられる。
 捜査関係者の説明では、大久保、山本両容疑者は京都市中京区のALS患者の林優里さん=当時(51)=から依頼を受け、昨年11月30日夕に同市内の自宅マンションを訪れ、室内で薬物を女性の体内に投与し、死亡させた疑いが持たれている。
 両容疑者とみられる不審な男2人がマンションを訪れた後、女性の容体が急変し、病院に搬送されて死亡が確認された。女性の体内からは普段服用していない薬物が検出された。京都府警が捜査を始め、防犯カメラの映像などから2人を特定したという。
 関係者によると、女性は11年ごろにALSを発症。死亡する直前は発語や手足を動かすことができない状態だった。障害福祉サービス「重度訪問介護」を利用して1日24時間、ヘルパーから生活全般のケアを受けながら1人で暮らしていた。