殺害されたALS女性が暮らしたマンション(京都市)

殺害されたALS女性が暮らしたマンション(京都市)

嘱託殺人容疑で逮捕された大久保容疑者

嘱託殺人容疑で逮捕された大久保容疑者

 神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者に対する嘱託殺人の疑いで医師2人が逮捕された事件で、大久保愉一容疑者(42)=仙台市=と山本直樹容疑者(43)=東京都=が女性宅に入室する際に偽名をかたり、約10分後に立ち去っていたことが24日、捜査関係者への取材で分かった。両容疑者は当日に女性宅近くのホテルで合流しており、京都府警は身元の発覚を警戒しつつ、計画的に短時間で、鎮静作用のあるバルビツール系の薬物を致死量、投与したとみている。

 捜査関係者によると、両容疑者は昨年11月30日午後5時20分ごろ、ALS患者の女性=当時(51)=が住んでいた京都市中京区のマンションを訪れた。室内にいたヘルパーと対面し、知人として訪問記録に偽名を書き込んだという。両容疑者が約10分後に立ち去り、別室にいたヘルパーが戻ると、女性の意識がなくなっており、午後8時10分、搬送先の病院で死亡が確認された。

 捜査関係者の説明では、両容疑者は事件当日、別々に新幹線で京都を訪れ、市内のホテルで合流した。近くの女性宅を訪れた後、その日のうちに京都を離れたという。

 大久保容疑者とみられる医師と女性はツイッターで、2018年12月からやりとりを重ねていた。公開されている投稿には、訪問日時など事件に関する具体的な記述はなく、府警は第三者に見られないダイレクトメッセージ機能を使ったとみている。

 大久保容疑者が書いたとみられるブログには安楽死について、「バレると医師免許がなくなるばかりか、訴追されれば家族ともども路頭に迷う」との記述があり、府警は薬物投与について違法性を認識していたとみて捜査している。

 逮捕容疑は共謀して、女性から自身を殺害するよう頼まれ、昨年11月30日午後5時半ごろ、女性のマンションを訪れて致死量の薬物を投与し、急性薬物中毒で死亡させた疑い。