戦中戦後の中国・大連の様子を描いた絵本の原画展(舞鶴市平・舞鶴引揚記念館)

戦中戦後の中国・大連の様子を描いた絵本の原画展(舞鶴市平・舞鶴引揚記念館)

 戦後に中国・大連から引き揚げた男性が戦中・戦後の現地の様子を描いた絵本の原画展が京都府舞鶴市平の舞鶴引揚記念館で開かれている。大連での穏やかな生活から旧ソビエト連邦軍の進駐まで、激動の幼少期が柔らかなタッチで描かれている。


 同記念館が平和祈念展示資料館(東京都)との連携企画第1弾として所蔵品を展示。男性は大連で生まれた故川崎忠昭さん(1932~79年)で、終戦後の47年に熊本県に引き揚げ、商業デザイナーとして活躍。妻のキヌ子さんが詩を添えた絵本「おとうさんの絵本 大連のうた」を78年に出版した。


 原画は水彩やパステルで描かれた32点。幼少期に見た大連の小鳥や菓子を売る人々、コオロギを闘わせる遊びなどの日常の風景を描写。5月下旬になるとアカシアの並木から甘い香りが漂う様子も伝えている。


 太平洋戦争では45年8月にソ連が参戦し、大連にも進駐。原画ではソ連兵に連行される憔悴(しょうすい)した日本兵、日本人の時計や食料を奪うソ連兵や中国の人たちの姿を描いた。


 舞鶴引揚記念館は「75年前の戦争を知り、海外からの引き揚げ者の方々について考えるきっかけになれば」としている。9月16日までで入館料が必要。