蛇島ガソリン庫の遺構を見学する地元住民ら(京都府舞鶴市佐波賀)

蛇島ガソリン庫の遺構を見学する地元住民ら(京都府舞鶴市佐波賀)

蛇島に船で上陸する参加者ら(京都府舞鶴市佐波賀)

蛇島に船で上陸する参加者ら(京都府舞鶴市佐波賀)

 京都府・舞鶴湾の無人島にある旧海軍の燃料保管施設「蛇島ガソリン庫」が日本遺産の構成文化財に追加されたことを受け、舞鶴市は26日、近くの佐波賀地区住民を対象にした現地見学会を開いた。旧海軍が使用中は立ち入りが禁止されており、住民は戦争の一端を示す迫力あるトンネル遺構を興味深そうに見学した。

 蛇島にはかつて佐波賀の住民の畑があったが、1916年に旧海軍が島を取得して22年に燃料保管施設を建設。旧海軍の家族専用の砂浜もあったとされる。戦後は非公開の国有地となり、現在、島を東西に貫く4本のトンネルや石積み護岸などが残っている。

 見学会には佐波賀の住民35人が参加し、船で上陸、コンクリートやれんが造りのトンネルを見学。市職員が「タンクやドラム缶があって燃料が保管されていた。詳しい使い道は分かっていないが航空機用だった記録がある」と説明し、タンクを支えるコンクリートの基礎も見られた。

 参加した男性(81)は、戦後の昭和30年代に島には伝統野菜「佐波賀だいこん」の種取り用の畑があって農作業にあたったといい、「雨宿りにトンネルを使い、懐かしい」と振り返った。

 同じく農作業をした別の男性(84)は「戦時中は島に近寄れなかった」と証言。見学した若浦中3年の男子生徒(14)は「こんな施設が近くにあり、すごいなあと思った」と驚いた。

 日本遺産は舞鶴市などの旧軍港の4市が共同申請し、旧海軍関連施設などが2016年に認定されており、蛇島は今年6月に追加登録された。