メスが権力を持つボノボについての講演を聞く参加者ら(京都市左京区・市動物園)

メスが権力を持つボノボについての講演を聞く参加者ら(京都市左京区・市動物園)

 京都市左京区の市動物園で26日、ヒトに最も近い類人猿のボノボについて学ぶ講演会が開かれた。アフリカ・コンゴでボノボの研究を続ける京都大霊長類研究所の徳山奈帆子助教(31)が、大型類人猿で唯一、メス中心の社会を持つボノボの「ガールズパワー」を解説した。

 徳山さんは、近縁種のボノボとチンパンジーを比較。チンパンジーはオスが集団の頂点に立って激しい順位争いを繰り広げるのに比べ、ボノボは高齢のメスがリーダーの役割を担い、食事もオスより優先されると紹介した。

 強さの背景には、腕力の弱いメス同士が協力してオスと戦うなど、メス間の強い結びつきがあると指摘。メス同士がおしりをこすり合わせて緊張感を和らげる「ホカホカ」という特有の行動も紹介し「ボノボのメスは争いではなく、助け、優しくすることで人気を取っている」と語った。

 最後に、ボノボが密猟や自然破壊によって絶滅の危機にあると指摘。研究の際は現地住民を雇用し小学校に寄付をするなど、「ボノボや森を守ることが、住民の利益になるよう活動をすることが大切」と話した。

 講演会は同園が毎月開いてきた恒例企画。新型コロナウイルスの影響で約5カ月ぶりの開催で、25人が参加した。