【資料写真】昨年の鞍馬の火祭(2019年10月22日、京都市左京区)

【資料写真】昨年の鞍馬の火祭(2019年10月22日、京都市左京区)

 京都市左京区の由岐神社は、毎年10月22日に開催している京都三大奇祭の一つ「鞍馬の火祭」について、今年は中止することを決めた。新型コロナウイルス感染拡大が収まらない中、山あいの集落に多数の見物者が訪れることへの懸念や、祭礼に参加する人たちの安全を考慮したという。

 鞍馬の火祭は由岐神社の例祭。平安時代の940年、御所にまつられていた由岐大明神が鞍馬に遷(うつ)された時の儀式に由来する。氏子たちに担がれた大小の松明(たいまつ)が鞍馬街道を往来する勇壮な姿を見ようと、街道沿いに多くの見物者が訪れる。

 密な状態を避けて実施するのが難しいことから、今月25日夜に関係者が協議して中止を決めた。火祭の取りやめは、台風の影響を受けた2018年以来。神社では「実施したい思いはあったが、コロナ対策を取ったうえで行う方法が見つからなかった」としている。

 例年、同じ日に行われる時代祭行列は既に中止が決まっており、秋の京都を彩る両祭礼が中止となるのは、昭和天皇の病気で自粛した1988年以来。