黒谷和紙を用いたポーチ(良品計画提供)

黒谷和紙を用いたポーチ(良品計画提供)

良品計画との商品開発で用いた黒と生成り色のもみ紙の原紙(綾部市黒谷町・黒谷和紙会館)

良品計画との商品開発で用いた黒と生成り色のもみ紙の原紙(綾部市黒谷町・黒谷和紙会館)

黒谷和紙を用いたブックカバー(良品計画提供)

黒谷和紙を用いたブックカバー(良品計画提供)

 京都府綾部市黒谷町で800年続く伝統産業「黒谷和紙」の協同組合が、生活雑貨「無印良品」を展開する良品計画と、もみ紙を使ったポーチなどの商品を開発した。黒谷和紙としては初めての全国展開。雑貨大手との試みに、職人たちも和紙の新たな可能性を感じている。

 良品計画から昨夏、世界中で長く使われてきた日用品を現代の規格に合わせる活動「Found MUJI」で取り上げたいと問い合わせがあり、黒谷和紙協同組合が調整を重ねてきた。

 もみ紙の原紙を提供し、良品計画が加工、黒と生成り色のポーチやカードケース、ブックカバーを商品化した。イオンモール京都(京都市南区)や京都BAL(中京区)など府内の店舗だけでなく、東京や札幌、博多など全国の店舗で、黒谷をはじめとした国内各地の製紙産業を紹介する企画展とともに販売されている。

 黒谷が全国規模の企画とタイアップするのは初めての経験。良品計画の広報・サステナビリティ部は「軽く、丈夫で、手になじむ素材。複数枚重ね合わせることでふんわりした感触も得られる点が印象的」と評価している。

 協同組合は共同で開発を進めるうち、雑貨大手の製品規格やデザインなどに大きな刺激を受けた。山城睦子専務理事は「発信方法など自分たちにない部分を学ぶことができた。固定観念を外れた和紙の使い方に、こうできるのかと勇気もわいた」と話す。

 今回のコラボレーションで、縫製もできる強度や手すきが生む味わいなど、黒谷和紙の認識を改めて持ってもらう機会になったと捉える。山城専務理事は「これを機に、新しい動きに挑戦していきたい」と手応えを感じていた。販売は企画展が行われる10月22日までの予定。