ワーケーションという言葉は、2000年代に米国で生まれたそうだ。ワーク(仕事)とバケーション(休暇)を組み合わせた造語で、旅先などで休暇を取りながらテレワークをする働き方をさす▼菅義偉官房長官がおととい、そんな働き方を推進していく考えを政府の観光戦略実行推進会議で示した。自治体も昨年、全国組織を発足させており、普及に向けて盛り上げていくという▼うまくいけば、観光支援策「Go To トラベル」の利用掘り起こしや、テレワーク拡大につながり、一石二鳥になる。政府にすれば、そんな思惑もあるのだろうが、果たして広がる可能性はあるのかどうか▼そもそも、仕事を抱えてリゾート地に行っても休暇を楽しめるものなのか。見方によっては、休暇中も仕事をしなさいと言われているような気がしなくもない▼やはり休暇は休暇、仕事は仕事という区別があった方がいいという人も多いのではないか。旅先で仕事の生産性は上がるのか、旅費や宿泊費の負担はどうするのか、詰めるべきことはいろいろありそうだ▼先日73歳で亡くなった歌手の弘田三枝子さんは、ヒット曲「ヴァケーション」で四季折々の休暇の楽しみを底抜けに明るくうたった。もしワーケーションが歌になったら、そんな歌い方をされるかどうか。