桂川をゆったりと流れる筏を眺める観光客ら(京都市右京区から撮影)

桂川をゆったりと流れる筏を眺める観光客ら(京都市右京区から撮影)

 かつて丹波地方から京都への木材運搬を担った伝統の「筏(いかだ)流し」が2日、京都市の嵐山地域にある渡月橋上流の桂川(保津川)で行われた。長く連なる筏がゆったりと進む姿に観光客らが見入った。

 保津川の筏流しは、平安京造営時から用いられた木材の運搬手段で、昭和30年代まで行われていたという。山間地と都市部を結んだ水運への関心を高めようと、京都学園大やNPOでつくる「京筏組」が2007年から復活に取り組んでいる。

 同大学の学生らがスギやヒノキの丸太10~12本を1枚の筏にくみ上げ、12連につなげて約50メートルの筏を完成させた。船頭が乗った筏が上流からゆったりと現れると、大勢の人たちが珍しそうに見物していた。

 乗船体験もあり、観光客らが筏の上で先人の水運技術を体感した。初めて筏に乗った京都学園大2年の篠原明日成さん(19)は「木の浮力で思ったより安定した乗り心地だった」と話していた。