就任会見で抱負を語る大谷暢裕門首(左)と裕新門(京都市下京区・東本願寺)

就任会見で抱負を語る大谷暢裕門首(左)と裕新門(京都市下京区・東本願寺)

 今月1日に就任した真宗大谷派の大谷暢裕(ちょうゆう)門首(68)と裕(ゆう)新門(34)が30日、京都市下京区の本山・東本願寺でそろって記者会見に臨んだ。就任について2人は「とても光栄なこと」と喜び、全国の門信徒と膝を交えて宗祖親鸞の教えを聞いてゆきたいとの思いを語った。

 暢裕門首は大谷暢顕前門首のいとこ。裕氏は暢裕氏の門首就任に伴い、門首の長男が継承する役職「新門」に就いた。就任に関連した儀式は宗派内に新型コロナウイルス感染者が出た影響で中止となったが、2人は大谷祖廟(東山区)への参拝や宗祖の月命日法要など、既にさまざまな務めを果たしているという。

 記者会見で、暢裕門首は今月28日にあった月命日法要で宗祖の木像「御真影(ごしんねい)」を納めた厨子(ずし)の扉を開いた経験に触れ、「これからもよろしくお願いしますと頭を下げる気持ちで扉を開けた」と率直な思いを吐露した。ブラジルでの生活経験が長く、ブラジル国籍のまま門首となったが、「浄土真宗の教えは国や人種、年齢などに関係なく平等」と語り、「私も南無阿弥陀仏の教えを世界中に届けるという道を一生懸命たどっていきたい」との目標を述べた。

 また、世界中で新型コロナウイルスが拡大し続ける中で宗教者が果たすべき役割についても触れ、「いわれのない差別や偏見を生み出す人間のありようを見過ごさないという視点が大切だと思う」と話した。

 裕新門は「暢裕門首の補佐として精いっぱい頑張りたい」と抱負を語った。海外布教を担う「開教司教」にも就任したが、新型コロナの影響で海外への渡航がかなわない中、「今、自分が開教司教としてどのような役割を果たせるのかをよく考えていきたい」と話した。