教員の回答

教員の回答

■「なくてよい」教員の2割

 教員は95人が回答した。「負担が大きいと感じているか」という質問には「はい」が89・4%(85件)、「いいえ」が3・1%(3件)、「どちらとも言えない」が7・3%(7件)だった。
 負担を感じる部分について複数回答可で尋ねたところ「準備が大変」が67件、「集団で寝泊まりすることへの心理面・体調面でのハードルが高い」が58件と突出して多く、「宿泊学習の友人関係が心配」が24件、「行き先や宿泊施設・設備に不安がある」が21件と続いた。
 宿泊学習に感じる意義(複数回答可)は「自然活動など普段できない体験ができる」が65件、「協調性・忍耐力が身に付く、協力してやり遂げる達成感が味わえる」が35件、「自立を促す、責任感が身に付く」が24件。「特になし」は11件で、教員の9人に1人は意義を見いだしていないことが分かった。
 小中学校の在籍期間中で適正だと考える宿泊学習の合計回数は2回が31件で最も多かった。1回が22件、「宿泊学習はなくてよい」が20件、3回が15件と続いた。実際は4回程度実施する学校が多いが、4回以上が適正とする答えは7%にとどまった。
 回答は京都府を中心に全国から寄せられ、年齢層は20代が28人、30代が27人、40代が21人、50代が13人、その他が6人だった。

■夜間の体調管理心配/思い出づくりは教育活動でない/一回り成長、実感

 アンケートの自由記述欄には33件の意見が寄せられた。負担が大きい理由として、準備を含めた業務量の多さと労力に見合う教育効果が感じられないといった声が多かった。
 「夜間の体調管理が必要な児童もいる。連泊だと疲労がたまり日中の指導に支障を来さないか心配」(30代・京都市伏見区)「ほかの行事の時期と重なることもあり準備が大変」(20代・左京区)「限られた人員で安全面も不安な中、宿泊する必要性が見つからない」(30代・京田辺市)「家族旅行などで多様な経験を積んでいる子どもは多い。宿泊学習は思い出づくりの側面が大きく、学校が実施すべき教育活動とは思わない」(40代・兵庫県尼崎市)
 宿泊合宿の期間中、学校に残る教職員の少なさを問題視する声も複数あった。右京区の50代教員は「けがや災害などの急な事態が起こると対応に振り回される」と指摘した。
 一方、宿泊学習を評価する意見は「活動を終えたら一回り成長したと感じる」(40代・亀岡市)「素晴らしい体験からは生徒の最高の笑顔が生まれる」(50代・北区)などがあった。別の北区の教員は負担は大きいと答えたが、「それ以上に得られるものが大きい」と記していた。
 中央教育審議会で学校の働き方改革部会委員を務める教育研究家の妹尾昌俊さんは、宿泊学習に対する教員の負担感に納得できるとした上で「参加がつらいと感じる子どものケアや、修学旅行などが本当に学びになっているかについての検証の不十分さ、裕福でない家庭の旅費負担の大きさに課題がある」と指摘。「活動内容や児童生徒全員で行く必要性などを見直す時期に来ているのではないか」と話す。