旅館の受付に掲示された宿泊税導入を知らせるポスター(2018年10月)

旅館の受付に掲示された宿泊税導入を知らせるポスター(2018年10月)

 京都市はこのほど、導入から1年半余りが経過した宿泊税制度について、宿泊客や事業者を対象にしたアンケート結果を明らかにした。宿泊客の半数以上が制度を「知らない」と答えており、事業者の5割は申告書の作成や宿泊客への説明など徴収事務で苦労していると回答している。

 宿泊税は2018年10月から徴収している。1泊につき料金2万円未満は200円、2万円以上5万円未満は500円、5万円以上は千円を宿泊者に課税している。制度開始から一定の期間がたったのに合わせ、課題を探ろうと初めて調査した。
 宿泊客へのアンケートは昨年12月、二条城(中京区)や伏見稲荷大社(伏見区)など市内5カ所で日本人、外国人計1047人に聞き取りで行った。宿泊税の徴収を担っている旅館やホテル、簡易宿所など300事業所には郵送で質問用紙を送り、167事業所から回答を得た。
 宿泊税について「知らない」と答えた宿泊客は53・2%で、「京都市を訪問する前から知っている」(33・3%)、「今回訪問してから知った」(13・5)を合わせても認知度は4割にとどまった。観光地の混雑緩和やマナーの啓発といった宿泊税の使途についても「知らない」が79・2%を占め、制度の周知不足が明らかになった。
 事業者が徴収事務で最も苦労していることは「納入申告書の作成・提出」が28・3%と最多で、「宿泊客への説明」(27・1%)を合わせると、5割を超えた。旅行会社などが料金の事前決済時に宿泊税を合わせて徴収する「代理徴収」の仕組みがあれば、「活用したい」と回答したのは60・8%に上った。
 市は結果を踏まえ、「制度の広報に力を入れるとともに、事業者の事務負担の軽減を進めたい」(税制課)としている。