高さ約20メートルもある橋脚の設置が次々に進む城陽市内(同市寺田)

高さ約20メートルもある橋脚の設置が次々に進む城陽市内(同市寺田)

近鉄京都線をまたいで行われた橋桁の架設工事。日本最大級のクレーンが長さ約60メートルの橋桁をつり上げ、橋脚の間にはめ込んだ(6月27日午前1時20分ごろ、城陽市寺田)

近鉄京都線をまたいで行われた橋桁の架設工事。日本最大級のクレーンが長さ約60メートルの橋桁をつり上げ、橋脚の間にはめ込んだ(6月27日午前1時20分ごろ、城陽市寺田)

 新名神高速道路の全線開通(2023年度予定)に向け、京都府城陽市で工事が着々と進んでいる。市内を横断する形で橋脚が次々に架設され、予定地周辺の府道にはう回路が設けられるなど、街並みが目まぐるしく変化している。

■交通要衝、期待大きく

 6月下旬の深夜1時。同市寺田の田畑の中にそびえ立つ高さ約20メートルの橋脚が工事用ライトにこうこうと照らし出され、近鉄京都線をまたぐ形で橋桁の架設が行われた。

 重量にして1250トンもの資材をつるせる日本最大級のクレーンが、長さ約60メートルの橋桁を橋脚の間にゆっくりと下ろしていく。「ガコーン」。作業開始から約1時間後、上り線の橋桁の一部が予定位置に無事取り付けられ、作業員はボルトを締めたり、安全を確かめる点検を行ったりした。

 西日本高速道路の新名神京都事務所(京都市山科区)によると、大規模事故を防ぐため、工事は電車の最終運行後から始発までに実施。本格的に作業できるのは午前1時から同4時までで、この日は30人ほどが工事を手際よく終わらせた。

 7月初旬には下り線の橋桁の設置も完了し、同事務所は「クレーンを組み立てるだけで10日間かかるほどの大規模な工事。新名神の夜間工事の中でも、最も大がかりな作業の一つだった」という。

 新たな幹線道路の整備に向けて、城陽市内の国道24号沿いでは今、一帯の建物を圧倒するほど大きな橋脚がいくつも立ち並び、周辺に新たな道路も敷設されるなど、街並みが刻々と変化している。

 府立木津川運動公園(同市富野)や青少年野外活動総合センター「友愛の丘」(同市寺田)のそばを通る府道山城総合運動公園城陽線には、う回路が設けられた。新名神は府道の真上を通るため、盛り土をした後、新たにトンネルを造る計画だ。う回路の廃止後、旧道路は片側1車線から2車線に増える。

 新名神が全線開通すれば、同市内の中央部を東西約8キロにわたって貫く大動脈となる。要衝として期待される城陽インターチェンジ(IC)周辺には企業が集積し、東部丘陵地ではアウトレットモールも進出する計画で、近く着工予定だ。
 工事は今後、東方の宇治田原町へと進む。市は「地理の有利性を生かしたまちづくりをしたい」とする。