むしろに広げられた梅に飛沫がかからないようビニール製シールドで覆う巫女たち(3日午前10時27分、京都市上京区・北野天満宮)

むしろに広げられた梅に飛沫がかからないようビニール製シールドで覆う巫女たち(3日午前10時27分、京都市上京区・北野天満宮)

 梅の名所として名高い北野天満宮(京都市上京区)で3日、梅の実を天日で乾燥させる「土用干し」が始まった。梅雨が長引いたため例年より作業の開始がずれ込んだ。新型コロナウイルス感染防止のため、今年は並べた実を透明ビニールで覆った。

 境内で育つ50種1500本の梅から収穫された約2・2トンの実が塩漬けされていた。昨年の土用干しの開始は7月26日だった。

 せみ時雨が響く中、神事用の覆面で口元を覆い、透明手袋をはめた神職と巫女(みこ)が実が重ならないよう、丁寧にむしろへ並べていった。飛沫(ひまつ)を避けるため例年より並べる量を小分けにしたうえで、木枠にビニールを張ったシールドで覆っていった。神職は「平安時代に疫病退散の願いを込めて梅の茶を服したという故事に思いをはせながら、感染防止を心がけて作業した」と話した。実はカラカラになるまで3~4週間かけて干し上げる。

 11月下旬まで再び塩をまぶして貯蔵された実は奉書紙で包まれ、12月13日の「事始め」の日から正月の縁起物「大福梅(おおふくうめ)」として、参拝者に有料で授与される。