八幡市役所

八幡市役所

 京都府八幡市の職員2人が公金の納付を受けた際の領収証などに押す出納印2個を紛失していたことが、京都新聞の取材で3日までに分かった。領収証偽造など悪用される恐れもあるが、市はこれまで公表していなかった。

 市によると、2018年4月に市が出納印の保管状況を点検して分かったという。当時、人権啓発課と児童センターに勤務していた職員で、1人は印自体を紛失、もう1人は印のゴム部分が無くなっているにもかかわらず、報告していなかったという。

 出納印は市役所内の各部署の担当者に計約220個が貸与され、個人が管理している。現時点で紛失した印が悪用されたとの報告はないが、今もまだ見つかっていないという。

 また、市が同年3月に同市美濃山の公園で行った側溝改修を巡り、業者と契約を結ばないまま工事を発注していたことも取材で判明。担当職員が部署間で予算を融通する手続きを怠り、工事が終わっているにもかかわらず「計画中」と偽って補正予算を要求しようとしたという。庁内協議で発覚し、業者には別予算を融通して工事代を支払ったという。

 市は、出納印を紛失した職員2人をそれぞれ口頭注意、未契約で工事発注をした職員を訓告としたが、ともに公表せず、市議会にも報告していなかった。

 市総務部は「公表対象となる懲戒処分ではない」と非公表の理由を説明。処分の内容は「弁護士の意見も聞き、総合的に判断した」としている。一方、市議からは「公印をなくせば悪用される恐れもある。原因を究明し、再発防止につなげるためにも、市民に明らかにすべきだ」と批判の声が出ている。