新型コロナウイルス感染症対策の消毒作業が手軽にできる携帯型の噴霧器を、金属切削加工の坂製作所(京都市右京区)が開発し、販売した。手間が掛かる消毒・除菌作業の省力化につなげる。
医療機関からの依頼を受け、6月に開発に着手し、1カ月間で製品化した。自社製の小型コンプレッサー(圧縮機)に、空気の力で液体を微細な粒にして噴霧するガンを取り付けた。
コンプレッサーは重さ6キロで、稼働音は43デシベルとエアコン並みの静かさという。アルコールや次亜塩素酸水など広く使われる消毒・除菌液に対応し、ガンのレバーを引くだけで散布できる。
新製品は、地元中小企業の優れた新商品として京都府が認定する「チャレンジ・バイ」に選ばれた。病院や福祉施設の購入に補助金が支給される。
価格は税抜き1台20万円。すでに病院などから約10台の受注があり、当面は月100台の生産を目指す。