ル・バガテル

<写真に撮りたいスイーツレシピ 「オルディネール」主宰 佐藤綾>

 みずみずしいイチゴの季節です。まず思い浮かぶのが、「イチゴのショートケーキ」でしょう。
 でも、これは実は日本独自のお菓子。フランスでは、ムスリンヌクリーム(カスタードクリームとバタークリームを合わせたもの)とイチゴをスポンジで挟んだものが春を告げるケーキとして定番です。
 一般に「フレジエ(イチゴの苗)」と呼ばれることが多いこのお菓子、グリーンのピスタチオバージョンは「ル・バガテル」とも呼ばれ、王妃マリー・アントワネットが愛したル・バガテル公園をイメージして作られたと言われています。
 夏場はイチゴの代わりにシャインマスカットを使用し、アーモンドスポンジで作るのもお勧めです。


【材料】=直径15センチ丸セルクル1台分

▽ピスタチオスポンジ=全卵80グラム、砂糖50グラム、薄力粉45グラム、溶かし無塩バター5グラム、牛乳5グラム、ピスタチオペースト15グラム
▽シロップ=砂糖20グラム、水20グラム、イチゴリキュール10グラム
▽ムスリンヌクリーム(カスタードクリーム+バタークリーム)
・カスタードクリーム=卵黄2個、砂糖40グラム、牛乳200グラム、バニラ2センチ、小麦粉10グラム、コーンスターチ10グラム
・バタークリーム=無塩バター70グラム、卵白24グラム、砂糖26グラム
▽デコレーション=マジパン65グラム、食用色素(グリーンとイエロー)少々、コーンスターチと粉砂糖(マジパン用打ち粉)少々、イチゴ1パック、イチゴパウダー少々、刻みピスタチオ少々、エディブルフラワー適量


【作り方】

(1)卵と砂糖を合わせてしっかり泡立て、ふるった薄力粉と溶かし無塩バター、牛乳、ピスタチオペーストも順に入れて混ぜる。
(2)オーブンシートの上に流し、200度に熱したオーブンで8分焼く。
(3)シロップは、砂糖と水を沸かし、イチゴリキュールも入れ冷ます。
(4)カスタードクリームを作る。卵黄に砂糖、小麦粉、コーンスターチも入れてよく混ぜ、沸かした牛乳とバニラを入れ混ぜる。鍋に戻して炊き、冷ます。
(5)卵白と砂糖をあわせて湯煎で70度まで温め、氷水にあてながら角が立つまで泡立てる。
(6)冷めた(5)のメレンゲと無塩バターを合わせバタークリームを作る。
(7)セルクルで抜いたスポンジ2枚にシロップをうち、イチゴとムスリンヌクリーム((4)と(6)を合わせたもの)を挟む。
(8)グリーンに着色して薄く伸ばしたマジパンやイチゴを上に飾る。


【ポイント】

 被写体がどんな季節のどんな雰囲気に合うか考えます。「春の午後の明るい庭で」というイメージなら、春を意識して小花柄の柔らかい下地を選びます。
 周囲にも同じ小物を散らしてケーキとつながりを出し、露出を上げて撮影、イメージに沿った写真作りを工夫します。
 被写体をあえて少し見切れるように撮影すると、見る人の想像をよりかき立てることもできます。ケーキと同じ配色の小物で統一感を出しましょう。


◆佐藤綾 さとう・あや 英国留学やドイツ系IT企業勤務を経て、かねて興味を持っていた製菓の専門学校で学ぶ。2007年から京都市でお菓子教室「Ordinaire」を主宰。インスタグラムはORDINAIRE_AYA