大型で猛烈な台風19号が12日から13日にかけて西日本から東日本に接近、上陸する恐れが強まっている。今後北上してやや衰えるものの今年最強クラスになりそうだ。

 9月の台風15号では、千葉県を中心に広域停電などの大きな被害が出た。その教訓を踏まえて京都、滋賀でも警戒を強めたい。

 千葉県の広域停電は最大64万戸に及び、昨年、関西に大きな被害をもたらした台風21号と同様、解消するまで2週間以上かかった。

 この間、東京電力の復旧見通しが何度も延期されたことで自治体の対応が後手に回り、電源車配備が遅れた施設では冷房が使えず高齢者が死亡するケースもあった。

 電源車配備などをスムーズに進めるには、自治体と国、電力会社が被害状況の情報を共有し、優先順位を含めて対応に当たることが欠かせない。初動対応が遅れないよう連携のあり方をしっかり点検しておく必要があろう。

 市町村からの要請を待たない「プッシュ型支援」も重要だ。千葉県では県内11カ所の防災倉庫に400台以上の非常用発電機を備蓄していたが、半数以上が眠っていたままとなっていた。必要なところに迅速に供給できるよう態勢を整えたい。

 広域停電が地下や河川から水をくみ上げる水道施設のポンプの復旧を妨げ、長期間の断水につながったことも忘れてはならない。自家発電装置の整備は全国の自治体の課題だろう。

 くみとるべき教訓は家庭にもある。

 水や食料の備蓄はこれまで3日間がめどとされてきたが、長期停電下では全く不十分だった。5日から1週間分ぐらいの水と食料は確保しておく必要があろう。

 停電に備え、懐中電灯やランタン、乾電池を準備し、情報の収集に使うスマートフォンやパソコンも事前に充電しておく。車のガソリンを満タンにし、断水を想定し浴槽に水をためておくことも欠かせない。

 避難所の位置を家族で事前に確認し、避難勧告などが出た時の対応など、いざという場合の行動を話し合っておく事も大事だ。

 JRなど鉄道各社が計画運休を実施した場合の対応も会社や学校で決めておきたい。

 台風15号の際には周知がうまくいかず、各駅で混乱が起きた。計画運休時には休暇にしたり、時差出勤するなど無理をしないことが混乱回避につながる。

 油断せず、備えを急ぎたい。