舞鶴市長選で現職の多々見良三氏が3選を果たした。市議や経済界の手厚い支援で共産党や労働組合が推した新人を大差で破った。

 「土俵と女性」で議論になった昨春の大相撲舞鶴場所で倒れ、健康面が心配された。しかし舞鶴引揚記念館所蔵資料の国連教育科学文化機関(ユネスコ)「世界の記憶」登録や観光客増など2期8年の実績が評価された。

 ただ投票率は41・15%と平成に入って最低だった前回の42・88%を下回った。新人の立候補表明が遅かった上、前々回の公的病院再編のような大きな争点がなく、盛り上がりを欠いたのは残念だ。

 京都府北部で人口が最多の舞鶴市も人口減少に直面している。直近の2015年の国勢調査で8万3990人だったが、前回10年との増減率で5・3%減と府内15市で5番目の減少率だった。

 同じ北部でも福知山市は0・9%減で舞鶴市の状況は深刻といえる。子育て交流施設の開設や就職相談窓口の充実などでも減少に歯止めはかかっていない。

 市は観光客ら交流人口の拡大でまちのにぎわいを補う考えだ。17年の観光客数は254万8600人と過去最高だったが、観光消費額は府内の0・3%にすぎず、地域の消費につながっていない。

 さらなるクルーズ船の誘致や30億円をかける舞鶴赤れんがパーク整備計画はある。それでも中心市街地に観光客を誘導して商店街をはじめとしたまちの活性化に広げる手だては不可欠だ。

 相次ぐ台風や豪雨などの防災は一刻の猶予もない。西舞鶴地域の中心市街地ではこの2年間で何回も浸水被害に遭った地区がある。

 川の水位上昇などで市街地に水があふれる内水氾濫の対策として西舞鶴の高野川で府と市による工事が着手された。ただ特に被害が大きい地域の被害軽減を目指す工事は完了に10年ほどかかる見込みだ。今年の大雨、台風シーズンを前に、住民が安心できる対応も早急に取らなければいけない。

 市の財政も悪化している。人口減を前提に駅を核にしたコンパクトシティー化で行政効率化を図るほか、今春には公共施設の利用料や事務手数料の見直しで受益者負担を強める。いずれも市民生活に大きな影響を及ぼす。

 市民の理解を得ながら行財政改革を進めつつ、人口減を食い止め、まちのにぎわいをつくるのは難題だ。しかし3期目は市民が将来に希望が持てる着実な成果を示さなければならない。