今、僕たちは『STAIRS』というボックス・セットの制作のため、ZINEの編集をしたり、打ち合わせをしたりと、ばたばたとそれでもたのしく自宅から出ることなく「動き回って」いる。

 ボックスを作る、というアイデアはもとからあったわけではなくて、コロナウイルスの影響でCDリリースやライブがなくなってしまった代わりに、自分たちも含めてエンジニアやデザイナーの方など、いつもお世話になっている人たちのためになにかできることはないか、というところからはじまったものだ。

 ニューヨークから届いたバリー・ユアグローのいくつかの短編や作品集『ボッティチェリ』が出版されたことに小さな感動を覚えたこともひとつのきっかけになった。この小さな本当に短い短編集にはいろんな人のいろんな想いが込められているように思える。

 この時代、この状況から生み出されたもの、それを手に取れる形として残すこと。それを喜んでくれる人がいることはとてもありがたいことだし、そういうふうにしてこれまで歩いてきたことを自分で誇りにも思う。ものを作る、ということにずっと向き合ってきた結果がたくさん集まったものだからだ。手にとっていろんな角度から楽しんでほしいな、と思う。