感染対策として間隔を空けて大ホールの舞台に立つ歌手たち(2020年7月26日、大津市打出浜・びわ湖ホール)

感染対策として間隔を空けて大ホールの舞台に立つ歌手たち(2020年7月26日、大津市打出浜・びわ湖ホール)

 多くの演奏家が舞台上に集まるオーケストラや発声を伴うオペラ。びわ湖ホール(大津市打出浜)では、コロナ禍の中でも生の音楽を届けようと、さまざまな工夫を凝らす。

 7月下旬、びわ湖ホール声楽アンサンブルによる「日本合唱音楽セレクション」が、大ホールであった。合唱は声の響き方を考慮して通常は小ホールで開催される。大ホールでの開催は、密集などを防ぐ異例の試みだ。

 歌手は互いに3メートルずつ離れ、飛沫(ひまつ)感染を予防するため観客席の最前列とは8メートルの間隔を空けた。観客席も1800席を700席まで減らした。

 当日は大ホール全体を美しい歌声が包み、観客から大きな拍手が送られた。沼尻竜典・びわ湖ホール芸術監督は「観客の反応がダイレクトに伝わってきて幸せを感じた。感染対策をとった上でも違和感なく聞いてもらえたと思う」と語った。

 8月に開く京都市交響楽団の公演は、舞台スペースを広げた上、オーケストラの編成人数を減らすために曲目を変えた。来年3月のオペラ「ローエングリン」は、接触を伴う演技がほぼない形で行う計画だ。びわ湖ホールは「コロナ禍でも生の音楽に触れたいという思いに応えたい」と話す。