京都府が発表した2018年の府内の自殺者数はピーク時から半減し、統計が残る1990年以降で最少となった。経済状況の好転などに加え、府などによる相談機能の強化といった対策が一定の効果を上げたとみられる。ただ、計算上はほぼ毎日1人が自ら命を絶つ厳しい状況が続いているため、府は今後も対策を強化していく方針。

 2018年の府内自殺者数は342人だった。前年比26人減で、最も多かった00年の696人から51%減少した。人口10万人当たりの自殺者数を示す自殺死亡率は13・2で、徳島県(12・0)、神奈川県(12・2)に続く全国3番目の低さとなった。速報値のため、年代別や動機別などの詳細は未公表。

 府では、09年10月に自殺ストップセンターを開設し、臨床心理士などが相談を受け付け、必要な支援窓口につなぐ事業を開始した。15年3月には府自殺対策条例を制定。14年に18・0だった自殺死亡率を20年に16・3に引き下げる目標を盛り込んだ計画を定め、相談体制や啓発の拡充に取り組んだ。40代以上の自殺者数は減少を続けている。

 一方、若者の自殺対策として、府はインターネット上での検索連動型広告の導入や学校での予防教育などに取り組んでいるが、30代以下の自殺者数は横ばい状態が続いている。西脇隆俊知事は「1人でも少なくなるよう、今後もより一層の対策を進めていきたい」としている。