京都市美術館の屋外彫刻(2017年5月24日撮影、京都市左京区)

京都市美術館の屋外彫刻(2017年5月24日撮影、京都市左京区)

 京都市美術館(左京区)の再整備工事に伴い分割保存などを検討していた野外彫刻モニュメントについて、市は5日、8月から敷地内で再展示する方針を市議会委員会で明らかにした。作者の了解も得たという。

 作品は、高さ約11メートルと約10メートルの石柱2本でつくる「空(くう)にかける階段’88―Ⅱ」。市は、地面の掘削で倒壊する恐れがあるとして、10個に分割して保存する案や横倒しにして展示する案を示したが、作者の彫刻家富樫実さん(88)=北区=が「作品の趣旨を損ねる」などとして現状維持を求めていた。

 市によると、複数の鋼棒を内部に通し、地中に埋めた基礎部分に固定することで安全性を確保する。従来より深く埋めるため、石柱の高さがそれぞれ約2メートル低くなる。展示場所は従来より約6メートル南東に移す。

 再展示の工事費は約2500万円で、富樫さんからの寄付金2千万円も充てる。4月に着工する予定。

 市美術館の再整備で新たに補修が必要なレンガや照明器具などが見つかったため、工事費が当初の約102億700万円から約111億3500万円に増える見通しを示した。2019年度中のオープンを予定する工期への影響はないという。