冷風機の風を浴びるオオバタンのオージロー(4日、京都市左京区・市動物園)

冷風機の風を浴びるオオバタンのオージロー(4日、京都市左京区・市動物園)

寒冷紗に覆われ、日陰になっているフンボルトペンギンのプール(4日、京都市左京区・市動物園)

寒冷紗に覆われ、日陰になっているフンボルトペンギンのプール(4日、京都市左京区・市動物園)

ゾウ舎前には来園者用のミストシャワーが設置されている(4日、京都市左京区・市動物園)

ゾウ舎前には来園者用のミストシャワーが設置されている(4日、京都市左京区・市動物園)

 暑い…のはヒトだけではなく、多くの動物だって同じはず。約120種を飼育する京都市動物園(左京区)では、どんな猛暑対策をしているのだろう。園内を巡ってみた。

 最高気温35・8度まで上昇した猛暑日の4日。昼下がりに園を訪れると、オウムの一種オオバタンのオージローが冷風機の風を一身に浴びていた。ケージの上には遮熱シートが掛けられている。鳥類を含め動物の多くは汗をかいて体温調節することが難しく、暑い時は口を開けて呼吸することで熱を逃がすという。担当者は「オージローは50歳を超えるので余計にこたえるはずです」

 動物も熱中症になる恐れがあり、同じく高齢のツシマヤマネコやシロフクロウは避暑のため一時的にバックヤードへ。中国の高山地帯などで暮らすレッサーパンダも暑さに弱く、屋内展示室には空調が欠かせない。

 フンボルトペンギンのプールも、2年前から夏場はシートで一面覆う。日陰をつくり、藻の繁殖を防ぐためでもある。泳がず、陸上でじっと動かない姿もちらほら。羽が生え替わる時期で、体力を蓄える目的だという。

 アジアゾウは、プールやシャワーでの水浴びのほか、大きな耳をパタパタさせて放熱したり、日差しから肌を守るために泥を付けたり。出身の東南アジアも暑いが、日が直接当たりにくい森林地帯に生息する。一方、同園の「ゾウの森」はその名称と裏腹に、木々が生育途上で木陰に乏しい。このため、屋舎で涼む姿も見られた。

 2日には、果物入りの氷柱がゾウやアカゲザルなどに贈られた。ゴリラに冷凍のヤマモモを、アムールトラには肉汁を凍らせて与える時もあるという。

 対策の強化は、近年の酷暑だけでなく、園が重視する「動物福祉」が背景にある。動物の負担軽減や本来の行動を促す環境づくりを含め、暮らしの質向上を目指す考え方だ。

 坂本英房園長は「ゾウやゴリラ、チンパンジーなど動物が自らの意志で屋内外の出入りを選べるのも大事なこと。来園者は見づらいかもしれないが、『動物ファースト』を理解してほしい」と話す。

 ちなみに、ミストシャワーはゴリラやエミュー舎など以外に、ヒト用も園内に数カ所ある。来園者のみなさんも熱中症にご注意を。