運転手の確保が課題となっている京都市バス(京都市内)

運転手の確保が課題となっている京都市バス(京都市内)

 バス運転手の不足を受け、京都市交通局が2018年度に始めた大型自動車第2種免許未取得者の採用に課題が生じている。若者も積極的に取り込もうと、教習所での免許取得費約50万円を公費負担しているが、同年度に採用した39人のうち、1割超の5人が1年未満で退職。「運転手として自信をなくした」との声もあり、職場定着支援が求められそうだ。

 バス運転手になるには大型2種免許が必要で、普通免許取得から3年以上経ていることが条件だ。しかし、近年は労働時間が長く年間所得が少ないといった背景から新規取得者が減り、保有者数は減少傾向にある。運転手の高齢化も進み、バス事業者は人材獲得が急務で、未取得者の採用が広がっている。
 市交通局も同免許取得済みを条件にした長年の採用方式に加え、未取得者対象の採用を始めた。試験は17~18年度に3回実施し、18年度内に計39人を採用したが、5人が1カ月半~10カ月で退職した。「運転以外にも国内外の観光客の案内や定時運行の順守があり、やっていく自信がなくなった」などが主な理由で、体調悪化や家庭の事情もあるという。1カ月半で辞めた人は乗務の機会がないままだった。
 大型2種免許取得者の場合も18年度に採用した60人のうち4人が辞めるなど、短期間での退職者は一定いる。しかし未取得者の同免許取得費は公費負担のため、5人分の計約250万円は結果的に「無駄」になった形だ。
 19年度も未取得者を90人規模で採用する予定で、現場の運転手からは「免許取得者で採用された人は他社からの移籍組など経験者が多い。未取得者は交通量が多い京都市内で初めて営業運転をするので対策が必要だ」との声が上がっている。
 市交通局は「市民の足を確保するために、免許未取得者の採用は今後も不可欠。継続して働いてもらえるよう、研修内容の充実などを検討したい」としている。