在日朝鮮・韓国人が多く暮らす京都府宇治市伊勢田町のウトロ地区の住環境改善に向け、国土交通省と京都府、宇治市は2020年度までに地区内に公営住宅や排水路などを整備する事業計画を策定し、18日発表した。3者と住民が約7年にわたって協議を重ね、地域の再生を託したまちづくりが今春からようやく動き出す。
 3者でつくる住環境改善検討協議会が同日開かれ、老朽化が著しい住宅の密集地域を再整備する国の制度を活用した「ウトロ地区小規模住宅地区改良事業」の計画に合意した。
計画では宇治市が主体となり、約3・1ヘクタールの区域に公営団地2棟と道路、排水路を整備する。団地はまず5階建て40戸の1棟を17年度中に造り、19年度中に4階建て21戸の棟を建てる方針。市道や水害を防ぐ排水路も新設する。事業費は約31億円。国が半分、府と市が4分の1ずつ負担する。
 早ければ17年度末に入居を開始し、市は住民から家賃を徴収する。協議会後に会見した京都府の志田文毅総務部長は「3者で課題を議論し、やっと解決の道筋ができた」と話し、宇治市の木村幸人副市長は「住民が高齢化しており、事業を少しでも早く進めたい」と述べた。市は4月以降、各施設の設計に着手する。
市によると、ウトロ地区には空き家を含む家屋が93戸あり、現在は55世帯約130人が暮らしている。