感染の拡大を抑える効果的な対策につなげなければならない。

 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会が、都道府県ごとの感染状況を見極めるための指標をまとめた。

 地域の感染状況を4ステージに分け、どの段階にあるかを判断する六つの指標を示した。感染の広がり具合を都道府県がそれぞれ把握し、急拡大の予兆を捉えた際には対策を強化するよう求めた。

 全国的に新規感染者数が急増している中、ようやく統一の指標が示された。自治体からは、隣接府県の感染状況を見ながら対策を準備しやすくなるといった声が上がっている。

 時機を逃すことなく対策を講じることが重要である。政府は都道府県の対策が実効性のあるものになるよう支援する必要がある。

 地域の感染状況は、感染者が散発的に見つかる「ステージ1」、漸増する「2」、急増する「3」、爆発的に広がる「4」に区分した。分科会は感染の広がりをステージ2で食い止めたいとした。

 どのステージにあるかの判断指標には、病床の逼迫(ひっぱく)具合▽PCR検査の陽性率▽直近1週間と前週の新規感染者数の比較-など六つを挙げた。各指標にはステージ3と4に相当する数値も示した。

 今月上旬時点では、京都府と滋賀県はともに「病床の逼迫具合」と「直近1週間と前週の新規感染者数の比較」の2指標がステージ3に相当している。ただ、分科会は6指標のうち、いくつが当てはまれば次のステージに移るかは示していない。

 愛知県や沖縄県などは、すでに独自の基準に基づいて緊急事態宣言を出している。統一指標と独自基準との間で引き上げのタイミングが異なれば、市民の混乱を招きかねない。

 数値で示された指標は分かりやすいが、一方で、対応が硬直化することも懸念される。地域の実情に応じた自治体の基準と整合性がとれるよう、統一指標を柔軟に運用することが重要になろう。

 分科会は、ステージ3の地域には飲食店への休業要請やイベント中止などの対策を勧めた。都道府県は、休業などの要請の実効性を担保するには協力金制度が不可欠だとして、政府に財源措置を強く求めている。

 感染拡大は収まる気配がなく、地方の危機感は高まっている。対策を自治体に丸投げするだけでは効果は上げられないことを、政府は認識しておくべきだ。