北消防署の居島哲男署長(左)から感謝状を受け取り、笑顔を見せる畑下さん(中央)と只松記者(2020年8月14日、京都市北区・北消防署)

北消防署の居島哲男署長(左)から感謝状を受け取り、笑顔を見せる畑下さん(中央)と只松記者(2020年8月14日、京都市北区・北消防署)

2階の窓から炎が噴き出す民家(2020年7月6日午後10時7分、京都市北区紫野花ノ坊町)

2階の窓から炎が噴き出す民家(2020年7月6日午後10時7分、京都市北区紫野花ノ坊町)

 民家火災で逃げ遅れた住人3人を救出したとして、京都市北消防署は14日、京都ノートルダム女子大職員畑下仁美さん(49)=京都市北区=、アルバイト牧野修さん(80)=京都市北区=、京都新聞報道部の只松亮太郎記者(29)=京都市上京区=の3人に感謝状を贈った。住人にけがはなかった。

 火災は7月6日午後10時すぎ、京都市北区紫野花ノ坊町の木造3階建ての民家で発生。買い物帰りの畑下さんが、2階の窓越しに火の手が上がっているのを見つけて119番、通りがかった牧野さんに大声で助けを求めた。

 牧野さんは1階で住人の女性(90)を、2階で女性のおい夫婦を発見。夫婦は聴覚などに障害があり、3人とも火災には気付いていなかったという。

 一方、現場近くで火災を確認した只松記者も建物内に入り、牧野さんらと協力して3人を屋外の安全な場所に誘導。その後、住民2人が何かを取りに行こうと室内に戻ったため、只松記者は「危ないから早く外に出ましょう」などと呼び掛け、窓ガラスが割れる音が響く中、再び外に連れ出した。この時、只松記者はいきおい余って転倒し、左手を負傷した。

 贈呈式で、畑下さんは「火災の怖さを実感した。通報する時は慌てたけど、人の役に立てて良かった」と笑顔を見せた。

 京都府警担当として、普段から火災現場などを取材している只松記者は「窓ガラスが割れる音を聞いた時は恐怖を感じたが、発生場所やけが人の確認などこれまでの経験が行動に生きた」と振り返った。牧野さんは贈呈式を欠席した。

 北消防署の居島哲男署長は「皆さんの勇気ある行動が実を結び、住人の方もけがなく避難できた」と感謝した。

 なお、救出に携わった男性がもう1人いるという。畑下さんや只松記者らの目撃証言によると、ウーバーイーツのかばんを背負った男性だったといい、北消防署が情報提供を呼び掛けている。情報提供は京都市北消防署075(491)4148へ。