京都大

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 アカゲザルの出産で胎児の頭と母親の骨盤が互いに適合する形になっていることを発見したと、京都大のグループが発表した。哺乳類の中では「難産」とされるヒトの出産がどのように進化したのか、という過程の解明につながる可能性がある。米科学アカデミー紀要に18日掲載される。

 ほかの哺乳類と比べてヒトの産道は胎児の頭に対して狭めになっている。一方ヒトでは胎児の頭と母親の骨盤が適合する「共変動」という現象が示唆されていたが、実際の観察は難しく詳細は不明だった。
 
 理学研究科の森本直記助教と大学院生の川田美風さんらは、ヒトと同じように母親の骨盤に対して胎児の頭が大きいことで知られるアカゲザルに注目。出産直前の12匹の母ザルをコンピューター断層撮影(CT)し、胎児の頭と母ザルの骨盤のそれぞれの形を解析した。その結果、丸めの頭には丸めの骨盤、長細い頭には長細い骨盤という対応があることを突き止めた。
 
 森本助教は「『共変動』を初めて直接的に示した」と意義を説明。その上で「ヒトの出産のメカニズムが進化した過程を理解する上で重要な知見となる」と話している。