京都アニメーション第1スタジオの跡地に新たに整備された花壇(17日午前11時20分、京都市伏見区)

京都アニメーション第1スタジオの跡地に新たに整備された花壇(17日午前11時20分、京都市伏見区)

京アニ第1スタジオ跡地に立つ、猛火を免れた桜の木(右)=京都市伏見区

京アニ第1スタジオ跡地に立つ、猛火を免れた桜の木(右)=京都市伏見区

 昨年7月に京都アニメーション第1スタジオ(京都市伏見区)が放火され、36人が死亡、33人が重軽傷を負った事件で、全焼した建物の解体に合わせて取り壊された花壇が、スタジオ跡地前の道路沿いに再び整備された。かれんな花で地元民に長年親しまれてきたシバザクラをはじめ、色とりどりの草花が近隣住民の目を楽しませている。

 京アニは事件前まで住宅街の道路に面したスタジオ東側を花壇で彩っていた。同じ場所で花壇を造り直すことを決め、先月、花の手入れをしてきた造園業者に依頼して幅約1・2メートル、長さ約30メートルの花壇を完成させた。

 事件から1年となった先月18日、スタジオ跡地では追悼式が営まれた。近隣住民は社員たちを親しみを込めて「京アニさん」と呼んでおり、地域もまた悲しみに包まれた。それから1カ月がたち、跡地前の花壇はヒマワリやポーチュラカの花が夏風に揺れている。

 跡地には猛火を免れた桜の木が立つ。事件前までは、桜がある中庭で休憩中の若手社員たちがバスケットボールに興じていた。更地となったスタジオ跡は塀に囲まれているが、桜の葉は塀の外からでも見える。花壇や桜もまた地域で愛される存在だった。

 八田英明社長は先月18日の記者会見で、花壇があった場所を地域のために生かしたいという意向を語り、「あの道を通る人が花をめでるというのが大事なことだと思う」と話した。

 犬の散歩中に花壇を眺めるのを日課としてきた近所の男性(77)は「更地だけではどうしても事件を思い出す。また美しい花を見られるようになり本当にうれしいし、花は亡くなった方の供養にもなる」と話した。