修理を重ねた楽器で練習する生徒と、30年以上使われてきたが使用を断念したホルン(手前)=亀岡市・南桑中

修理を重ねた楽器で練習する生徒と、30年以上使われてきたが使用を断念したホルン(手前)=亀岡市・南桑中

 学校の吹奏楽部で楽器の老朽化が課題となる中、京都府亀岡市がふるさと納税の仕組みを使い、全国から楽器の寄付を募る取り組みを始めた。自宅に眠る楽器を寄付してもらうことで、生徒らの演奏環境を整える。

 市立中の吹奏楽部では、修理しながら30年以上使っている楽器もあるが、楽器は高価で更新が滞っている。学校予算で買うには追いつかず、他校から借りたり顧問が自費で購入したりしているのが現状だ。

 そこで市は、三重県いなべ市や自治体コンサルタントのパシュート(東京都)などでつくる「楽器寄附ふるさと納税実行委員会」(同)の取り組みに関西自治体で初めて8月から参加した。

 学校側が求める楽器を寄付すると、その楽器の査定価格分が税金控除される。寄付者には返礼品ではなく、生徒からのお礼の手紙や演奏会への招待など「感謝の気持ち」が贈られる。

 同実行委員会によると、楽器の売却や廃棄には抵抗があっても、必要とする若者への寄付には賛同する人が多いという。2018、19年度に6自治体で実施したところ、トランペットやフルートなど計230件の寄付があった。

 亀岡市では、亀岡、詳徳、南桑、東輝の各中学校が、専用サイトで寄付を募っている。5点の寄付を呼びかける南桑中では、ピッコロがさびて使えず、フルートもない。ホルンは4台全て30年以上前のもので3台は音が出ないという。同中吹奏楽部長の3年女子(15)は「全員で一つの音楽をつくるのが吹奏楽の魅力。楽器が補えたら演奏でお返ししたい」と、善意の寄付をお願いしている。専用サイトアドレスはhttps://gakki-kifu.jp/