飛鳥時代から奈良時代にかけての掘立柱跡。工人らの集落とみられる(京都府八幡市美濃山・美濃山遺跡)

飛鳥時代から奈良時代にかけての掘立柱跡。工人らの集落とみられる(京都府八幡市美濃山・美濃山遺跡)

 京都府埋蔵文化財調査研究センターは6日、八幡市美濃山出島の美濃山遺跡の発掘調査で、飛鳥時代から奈良時代にかけての建物跡群を確認したと発表した。木炭を作った窯跡や鍛冶作業で出る鉄片などが出土したことから、近くの古代寺院「美濃山廃寺」の造営に携わった工人の集落ではないかという。

 調査は新名神高速道路の建設に先立ち、実施された。

 掘立(ほったて)柱の建物跡は27棟分あり、いくつかは重なり合っていたことから、建て替えなどをしながら時代を通して10棟ほどが存在していたとみられる。

 同時期の焼土坑も15基確認した。うち奈良時代の焼土坑の一つは鍛冶炉として使われたとみられる。壁面や底面に炭や鉄片もあり、鍛冶に使う木炭を作ったり、鉄器を生産したりする工人が集まっていたらしい。「奈良時代には美濃山廃寺に生産品を納めていたのではないか」(同センター)という。

 これまで美濃山廃寺跡からしか出土例がなく、小型の塔の先端として使われたと考えられている「ひさご(ひょうたん)形土製品」や、当時は寺などにしか使われなかった瓦片も出土した。美濃山廃寺との密接な関係がうかがえる。

 古代に雨乞いなどで使われた土馬の破片も約70点出土した。

 現地説明会は9日午前10時から。入り口は山手幹線「美濃山本郷」の丁字路から東へ約200メートル。駐車場はない。JR松井山手駅から徒歩約20分。