改修した蔵でシェアスペースを運営する石田さん(京都府与謝野町岩屋)

改修した蔵でシェアスペースを運営する石田さん(京都府与謝野町岩屋)

 京都府与謝野町岩屋の女性が自宅裏にある築130年以上の2階建ての蔵を2年がかりで改修し、体験講座などに利用してもらうシェアスペースとして運営を始めた。女性は「新しい発想を持った人に使ってもらい、化学反応が起きる場所になれば」と期待する。

 デザイナーやカラーコーディネーターとして活動する石田美智代さん(53)。土壁にひびが入った状態の蔵を自らの手で直して次の世代に残したいと、2016年秋、改築を始めた。月1、2回の作業日には友人や近隣住民らが集まった。建築士の指導を受けて土壁を塗り直したり2階の天井を貼り直したりと修復を進め、昨秋、完成した。作業には2年間で約50人が携わった。

 シェアスペースは1階と2階の1室。1階にはキッチンがあり、宮津市のカフェ経営者がケーキ作りのワークショップを開いたこともある。また、同町の金属加工会社代表はコーヒーとカカオを焙煎する講座を催す予定だ。2階には2部屋あり、1室はデザイン事務所に貸し出している。

 今後は蔵周辺にある庭や畑も整えたいといい、一帯を「想造区 Un son doux(アン・ソン・ドゥー)」と名付けた。フランス語で「柔らかい音」を意味する。石田さんは「自然に包まれて優しい時間を過ごしてもらえる場所にしたい」と話している。