関西の企業経営者が経済や政治の課題を議論する「第57回関西財界セミナー」(関西経済連合会、関西経済同友会主催)が7日、京都市左京区の国立京都国際会館で開幕し、六つの分科会で討議が始まった。2025年の大阪・関西万博の開催決定を受け、インフラや観光を主要議題に据える一方、産業や社会を大きく変えるデジタル化、働き方改革などのテーマについて京都、滋賀を含む企業トップらが意見や持論を発表した。

 万博の大阪開催に関連して交通・物流インフラや観光政策について意見を交わす分科会もあった。

 観光とまちづくりの分科会では、観光振興と経済発展の両立について討議。京都商工会議所の立石義雄会頭は「文化庁移転に伴って京都が進めている『文化×産業』の創造を、関西全体でより広域的に取り組む必要がある」と訴えた。

 観光客が過剰に集中する「観光公害」にも触れ、京阪ホールディングスの石丸昌宏取締役常務執行役員は「京都市の観光客を府北部や滋賀に分散させる必要がある。観光専用バス路線の新設などを視野に事業者の連携や情報発信に努める」とし、万博は観光を基幹産業に育てる契機との共通認識を確認した。

 交通・物流インフラの分科会では、京都大の小林潔司教授が「スーパー・メガリージョン(巨大都市圏)」について問題を提起。参加者は、リニア中央新幹線の開通を見据えた新大阪駅周辺や万博開催予定地となる夢洲の開発について意見を交わした。京南倉庫の上村多恵子社長は「海洋に面した万博だからこそ、港湾を活用して最先端のインフラを示したい」と述べた。