桂川の中州付近にたたずむコウノトリ(18日午後5時20分ごろ、南丹市八木町)

桂川の中州付近にたたずむコウノトリ(18日午後5時20分ごろ、南丹市八木町)

 国の特別天然記念物コウノトリがこのほど、京都府の亀岡、南丹両市の水田や川に姿を見せた。白と黒のツートンカラーの体に、隈(くま)取りをした歌舞伎役者のような目元が映え、住民や野鳥愛好家らが遠目から見守っている。

 飛来情報をまとめている日本コウノトリの会(兵庫県豊岡市)の八木昭理事(76)=亀岡市大井町=によると、一帯での目撃は半年ぶりで、2019年より約1カ月早いという。15日夕に南丹市八木町で3羽の情報があり、16日以降も同町や亀岡市旭町などの水田や鉄塔の上に数羽がいた。個体番号を調べたところ、17年以降に生まれ、福井県や兵庫県などを経て飛来していた。最大で計7羽が一時、確認された。

 18日は、南丹市八木町を流れる桂川の中州周辺で2羽がたたずんでいた。静かに立ち、時折、周囲を見回したり、水中にくちばしを刺してえさを探すそぶりを見せたりした。飛来について八木さんは「えさが豊富な環境があるためではないか」と指摘する。

 南丹市八木町の室橋自治会は近く、日本コウノトリの会の支援を得て、営巣のための塔を文覚池周辺に設置。9月12日に式典を開く。自治会の男性(67)は「コウノトリはバランスが取れた生態系を象徴し、地域の誇りになる」と話す。