騒音に悩まされている舞鶴若狭自動車道を指さす小籔住職(福知山市観音寺)

騒音に悩まされている舞鶴若狭自動車道を指さす小籔住職(福知山市観音寺)

 「丹波あじさい寺」として知られる京都府福知山市観音寺の観音寺が、近くを通る舞鶴若狭自動車道の騒音に悩んでいる。静かな参拝の場が阻害されているとして、対策を求める嘆願書の署名を集め、提出した。西日本高速道路は「基準の範囲内で問題はない」としている。

 「騒音が一日中ずっと続いているように感じる。夜は特に気になる」。寺の西側250メートルで工事中の舞鶴若狭道を指さしながら小籔実英住職(68)は訴える。「昔から来ている人から、車の音が気になると言われたこともある」と話す。

 10年ほど前から交通量が増え、騒音が気になり始めたという。境内にある自宅の窓ガラスは二重にし、防音壁もつけた。本堂近くには防音と景観への配慮からサクラなどを植えた。

 西日本高速道路は、2車線の福知山インターチェンジ(IC)-綾部IC間で4車線化を進めており、来年3月末までの開通を目指す。寺は遮音壁の設置などを求めてきたが進展はなく、「4車線化で騒音も大きくなるのでは」と懸念する。

 西日本高速道路関西支社は騒音について、「市が測定し、環境基本法の基準をクリアしている」とする。両IC間の交通量は1日約9600台で、4車線化により約1万台に増えると予測。「4車線化は重大事故のリスク低減や災害時の緊急通路の確保も目的」と主張する。

 福知山市生活環境課は最も交通量の多い時間帯に測定したとし、「基準値以下で強制的な指導はできない。騒音に苦しんでいるのは事実なので、市としてできることはやっていきたい」としている。

 小籔住職は6月に檀家や参拝者ら約450人から遮音壁の設置を求める署名を集め、西日本高速道路に提出した。「声を上げなければ今の環境を認めたことになり、次世代まで影響が出る。静かな寺の環境を取り戻したい」と話している。