このほど見つかった裸形阿弥陀如来立像の由緒を書いた巻物(京都市右京区竜安寺・転法輪寺)

このほど見つかった裸形阿弥陀如来立像の由緒を書いた巻物(京都市右京区竜安寺・転法輪寺)

室町時代に良祐という僧が師から受け継いだとされる「裸形阿弥陀如来立像」

室町時代に良祐という僧が師から受け継いだとされる「裸形阿弥陀如来立像」

 京都市右京区竜安寺の転法輪寺は7日、本堂裏側に安置している「裸形阿弥陀如来立像」の由緒を書いた巻物が見つかったと発表した。室町時代作と言い伝えられてきた像で、同寺は「伝承を裏付ける文書が見つかった」としている。

 裸形阿弥陀は鎌倉時代以降に多く作られたとされ、像に衣や袈裟(けさ)などを着せて安置する。同寺の裸形阿弥陀は戦前、安産に御利益があるとして広く信仰を集めた。同寺の兼岩和広住職(48)が実施中の特別公開に合わせて倉庫を整理していたところ、かつて像に取り付けられていたとみられる専用の袴(はかま)とともに巻物を見つけた。

 巻物には複数の年号が記されており、前半部分には室町時代前期の応安5(1372)年に良祐という僧が師から像を引き継いだと書かれていた。

 後半部分には宝暦4(1754)年の年号とともに「将誉瑞雲」という僧の署名があった。前半部分の記述については、この僧が既にあった別の書物から写した可能性が高いとみられる。巻末には、明和2(65)年に転法輪寺に像を移したと加筆されていた。

 兼岩住職は「寺として言い伝えの根拠が分かり非常にありがたい。今後、大学などに調査を要請したい」としている。3月18日まで、裸形阿弥陀と巻物を公開する。有料。