境内に完成した宝物殿で展示されてる剣鉾や掛け軸(京都市東山区・粟田神社)

境内に完成した宝物殿で展示されてる剣鉾や掛け軸(京都市東山区・粟田神社)

 京都市東山区の粟田神社に、社宝を常設展示する宝物殿が完成した。粟田焼や七宝細工など地域の伝統産業にまつわる奉納品のほか、秋の祭礼「粟田祭」で使われる剣鉾などを紹介、平安時代創建の神社と氏子区域が歩んできた歴史を感じさせる逸品が並ぶ。


 老朽化していた絵馬堂を改修した。古い柱などは生かしつつ、瓦ぶきの屋根を銅ぶきにしたり建て増したりして約30平方メートルの展示室を整えた。


 一帯は鎌倉時代には刀工の一派「粟田口派」が活躍したほか、江戸時代初期には粟田焼と呼ばれる焼きものの産地となった。これらの伝統を伝える宝物が神社に受け継がれており、宝物殿の整備は先代宮司の時からの悲願だったという。


 大正時代に1万日連続での参拝を達成した氏子が記念に奉納した絵馬などもあり、佐々貴敏道宮司は「蔵にしまわれたままの宝物も多く、この機会に参拝者に広く公開していきたい」と話している。


 開館は午前8時半~午後4時半。不定休、入館は無料。